誕生日おめでとう、直也!!
秋と零一の切っても切れない関係も好きだけど、秋と直也のはっきりと強く繋がってる感じも好きです。
その辺にいる男の子、というか。良い意味で普通っぽいイメージがあります。
現実には、あんまりいそうでいないんですけどね(苦笑)
健やかな感じ、かな。
これで、怒涛の誕生祝い週間が、ようやく幕を閉じます。
いやはや、今年も頑張ったぞ、と自己満足。
あれだけ01を書く!と叫んでいた割に、直誕小咄の方があっさり出来たので、さりげなくupしときます・・・。
原作から随分遠ざかっている気がするので、主役が偽者っぽいのを軽くスルー出来る方のみ、どうぞ~(酷)
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大学の授業が終わって、のんびりと帰路につくと、家の前に見覚えのある人影があった。
「あれ、秋?何してるの、こんなトコで」
「何って・・・直也を待ってたに決まってるでしょ」
呆れたように顔をあげる秋を見て、そりゃそうか、と笑って誤魔化す。
聞きたかったのは、何してるのかじゃなくて、どうしてココにいるのかだ。
「もしかして、結構待ってた?ごめんね」
「待ってたのは僕の勝手だから、直也が謝る事じゃないよ」
「うん、でも・・・そういえば秋、今日お店は?」
聞いていた定休日は、今日ではなかったハズだが。
すると秋は、バツが悪そうに視線を外に逃がした。
・・・サボって来たのか。
「謝る相手は、秋じゃなくて座木さんだったみたいだね」
「今日の分はちゃーんと働いてきたし、ザギのOKも出たもんね~」
口を尖らせる秋の、拗ねた口調に、思わず笑いが零れた。
がちゃがちゃと家の鍵を開けていると、彼が隣で壁に寄り掛かるように、顔を覗き込んでくる。
「秋?」
「誕生日オメデト、直也」
「あ・・・」
にこり、と花がほころぶような笑みを浮かべた。
「これでまた、僕の年齢に1歩近付いた訳だね」
「秋だって毎年、ちゃんと年とってるんでしょ?近付いたりはしないよ」
「ちぇ、気付いたか」
出来るだけ素っ気なく言うと、秋は悪戯がバレたかのように、べ、と舌を出して目を逸らす。
それを見たら、あはは、と声に出して笑ってしまった。
「ねぇ秋、これから総和たちが来るんだけど、一緒に飲んでく?」
「また例のサークル?今日は何のお祭りなのさ」
「そんなの、決まってるよ」
きょとん、とする秋に、悪戯っぽく目配せする。
自分で言うのは、何だか恥ずかしいのだが。
「木鈴直也の生誕記念祭っ」
ぶっ、と秋が盛大に吹き出した。
震える声で示された参加の意志に、頬が緩むのを隠すように部屋へ入る。
さぁ、皆が来る前に片付けてしまわなくちゃ。
-END-
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