程良く,品好く,機嫌よく。
地上波TVで映画『祈りの幕が降りるとき』を観ました。
なんの巡り合わせか、同じく本日『掟上今日子の乗車券』を読了したのです。 どちらにも、家族間で深い愛情?互いを想う故にの殺人が起こるのですが、愛情???ではない気がする。想いが強すぎて深すぎて、だからこそそれしかない状況に置かれてしまって実行したって話なんですけど、それに愛情という名前はつかない、よなぁ。 だからといって、的確な名前を思い付けるわけではないのだけど、そういう名前をつけられない感情を描くために小説は書かれていると上遠野浩平氏が言っていたのを、何度でも思い出します。彼は感情ではなく世界、と言ったのだけど。 私は家族や親戚という、いわゆる血縁に恵まれていて、愛し愛されて育ってきた自覚があるので、こういう話はしんどいし、作品を観れば泣いたりもするけれど、それは決して共感ではないし、そんな極限状態に向き合う覚悟もないけど、そもそもそういう場面に心の準備ができる余裕などあるわけないんですよね。 ただ、このなんともいえない後味の苦さを書き残しておきたかっただけなので、この話には特にオチもまとめもありません。 あらあらかしこ。 PR 2019/06/30(Sun) 23:38:53
|