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2024/11/25(Mon) 11:46:20
あらすじを読んで、勾玉三部作みたいな雰囲気かな、と思って手にとってみました。
登場人物を見て、薄紅天女と同時代だな、と思いました。
アテルイとか薬子とか田村麻呂とか出てくるのです。
割と軽くて、さらっとした文章を書く人だな、と思いました。読みやすかった。

羽衣伝説を下敷きにしたお話でした。
正確には、羽衣を脱いで人間と一緒になった女の子(ここでは天女でなく、水底の民・・・どちらかといえば人魚的な)の娘の話。
ちょっとだけ、少コミマンガ『妖しのセレス』を思い出しました。モチーフが一緒なだけですが。
登場するキャラクターが皆、愛すべき人々ばかりで楽しかったです。
高丘親王は、人魚姫に出てくる王子のごとく助けられてばかりだったのに、何故か魅力的でした・・・うぅむ、何でだ。
玉丸という男童として生活している時間が、読んでいて一番楽しかった。
でもだからこそ、最後に高丘親王が、男でも女でも構わないから一緒に、と言ったのが嬉しかったです。
時代的に、性別は関係ない、なんてとても言えないと思うんですけどね。
大変な思いは沢山するけれど、ずっと支える人がいてくれて、ちゃんと自分の意志で選び取ったハッピーエンドで、後味の良い作品でした。

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2008/12/13(Sat) 23:53:55
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