程良く,品好く,機嫌よく。
早老病にかかった22歳の老婆が、最後の夏の場所に選んだ思い出の島で、初恋の人と再会するが、相手には自分が分からない・・・というあらすじに惹かれたのです。
時間を飛ぶように現れる、中学時代の初恋の記憶と、島ののんびりと輝いた風景に対して、時々ふっと現れるざらりとした現実が痛くて。 主人公の夏樹が、ヒロと仲良くしている若くて可愛いサヤに、些細なことで嫉妬したり、2人を祝福したりを繰り返す様子がやたらリアルでした。サヤといるときは、サヤなら許せると思えるんだけど、いざヒロを目の前にしたらやっぱり嫌なんですよ!頷かずにいられない! また、ところどころで、オリジナルから有名なものまで様々な物語が、夏樹の行く先を各々暗示するように入ってくるのが、何とも・・・だって、どれもこれも『めでたしめでたし』で終わらないんだもの! あと、最後のシーンについて一言だけ。 イルカと一緒に逝かせてあげなかったヒロ。 PR 2008/12/16(Tue) 23:35:19
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